怪談としての瓜子姫

「瓜子姫」は一般には普及していない、とはいうものの、それなりに絵本は出ています。
子供向けであるためか、たいていは「縛られ型」が採用されていますが、死亡型を採用しているものも少なくはありません。
しかし、
それらの死亡型は、
最も多く話の残っている

「木から落とされて死亡。皮をはがされる」
タイプではなく、
「あまのじゃくに体を乗っ取られ、衰弱(あるいは、胸などを強打して)死亡」
というタイプなのです。
ネットなどの話を拾ってみると
「子供がこわがって泣いた」
とか
「子供が絵本を怖がり近寄ろうとすらしなくなった」
という記事がけっこうあります。
それらは、内容以上に

挿絵の怖さ

とくに、あまのじゃくの顔がものすごく恐ろしく描かれていることが大きいようです。

これらは実際、おとなが見ても

「コワ!」

と思うものが多く、おおさらく作者は
「最初から子供を怖がらせようとして描いている」のは間違いなさそうです。

つまり、瓜子姫を怪談として描いているわけでね〜。

たしかに。

戸を少しずつ開けさせたり、
体を乗っ取られたり、と。

とにかく怖い話ですからね〜。

逆にいえば、「怪談」として徹底させたほうが、逆に瓜子姫の話は普及する可能性があるわけです。
この話をしたあとで、暗い山道を……
しばらくしたら、「戸を開けてくれ」と声が……


怖い!


ほら、あなたの





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