瓜子姫の正体は?
瓜子姫は、いったいなにものなのでしょうか? もちろん、 ただの人間であるはずはありません。 人間は瓜から生まれたりはしません。 また、話によっては 「飯を一口食うと大きくなり、また一口くうとさらに大きくなり、あっというまに年頃になった」 などと、異常に早い成長をする様子も描かれています。 到底、人間とは思えません。(もっとも、木から落ちて死んだり、固い実をぶつけられて気絶したり、と耐久力は並の人間かそれ以下、といったところでしょうが) はたして、その正体はいかに? 1、ウリ科の植物の化身 そのまんまです。 瓜子姫が死亡する話、とくにあまのじゃくに体を乗っ取られてから死亡する形のものでは、ほぼ例外なく、瓜子姫の死体がウリ科の植物に変化しています。 一番多いのはキュウリ 二番目はヒョウタン (意外にも、マクワウリのような「普通のウリ」はほとんどありません) つまり、これこそが瓜子姫の正体だったと言うわけです。 これなら、瓜から生まれたのも、異常に早い成長(キュウリもヒョウタンも、一年で実をつける)も頷けます。 瓜子姫はウリ科の植物の化身、現代風にいえば、ウリの妖精だったのです。 ちなみに、妖精も広い意味では「妖怪」の一種です。 考えようによっては、瓜から生まれた瓜子姫は立派な妖怪であり、あまのじゃくとの対決は「妖怪同士の決戦」だったのです! 水木先生に漫画を描いてもらいたいですね(笑) 2、宇宙人 漫画「うりポッ!」はこの説(?)です。 想像してみましょう。 瓜子姫は瓜型の小型宇宙船(ドラゴンボールのサイヤ人の宇宙船みたいなもの)に乗って地球に不時着。 そこで川に流され、おばあさんい拾われた、と。 そして、大きくなると村の嫌われ者、あまのじゃく(妖怪でなく人間)に意地悪される。 その話が、もとになって、いまの瓜子姫が出来上がった。 そう、瓜子姫は実話だったのです! なんてね。 3、胎果 小野不由美先生の『十二国記』を読んでいるひとにだけわかるネタ。 『十二国記』の世界では、ひとはみな果実から生まれる。 しかし、ときどきこちらの世界に流されてしまうものもあり、それはこちらの世界の女性の体内に流れ、こちらの世界の人間として生まれます。 それが胎果。 しかし、なんらかの理由で女性の体までいかず、川に落ちたとしたら? と。二次創作のねたにいいかもしれませんね。 |