あまのじゃくで文学
あまのじゃくは、なぜ瓜子姫に目をつけたのか? あまのじゃくが女性の場合だと、「瓜子姫になりかわって幸せになりたかった」という動機であることが多いです。 そして、あまのじゃくは犯行を決行。 瓜子姫を誘拐、あるいは殺害するが、結局は悪事がばれておしおきを受けるわけです。 車裂や手足バラバラなど、けっこう残虐な最後も多いのです。 それも、瓜子姫を殺害しているならまあしょうがないか、というところですが、瓜子姫が生きている話でも、それらの刑罰は容赦なくおこなわれている場合が多いですからね。 さて、このあまのじゃくの行為、結構、深いと思いませんか? 自分の境遇をなげき、他人を嫉妬し、成り代わろうとする。 嫉妬する相手は瓜子姫。 瓜子姫はけっして悪い子ではない。それどころか、ひとを疑うことをしらない無垢な娘。 すさんだあまのじゃくから見れば、この無垢さが言いようのない憎しみをわきあがらせ、そして、その命を奪い取り。 しかし、殺しただけではあきたらず、皮をはぎ、着物を奪うのです……。 そして、悪事の露見。 これは、 「外見だけかえても、結局それはごまかしにしか過ぎない」 という強烈な戒めです。 そして、そのことおに気づいたときはもうそく、自分の命が尽きることとなる。 「できれば、やりなおしたかった」 という無念さを残し、あまのじゃくは刑場の露と消えるのです……。 あまのじゃくの視点で物語をかたり、タイトルもずばり「天邪鬼」などとしたらいいかもしれません。 まるで、芥川文学のような、古典から題材をとった作品ですね。 まあ、わたしの趣味ではないので書いたりはしませんが。 どなたか、挑戦するかたいらっしゃいませんかね? |