つれづれの木



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第百段
引退後、久々にサークルに顔を出した
「リンメイさん、少し歌っていきません」
「僕はOBだよ、オールド・ボーイなんだ。だから、一緒に活動はできないのさ」
後輩M雪が言った
「でも、リンメイさん、現役の頃からオールドボーイ(老け顔)だったじゃないですか
人間、寸鉄人を刺す言葉というものがあるものである


第九十九段
久々にサークルに顔を出した。
後輩M雪が言った。
リンメイさん、また(体型が)丸くなりましたね
人間、先輩は敬うべきである


第九十八段
母は、テレビの映画や二時間ドラマを見ると、
たいてい途中で寝る
そして言う「おもしろかった」「つまらなかった
人間、なにか根本的に間違っていることがあるものである。


第九十七段
先輩のO部さんとエレベーターが一緒になった。
O部さん「お先にどうぞ」
と言って、「閉」ボタンを押した。(「開」ボタンと間違えた)
人間、小さな親切が、小さな間違いで、大きな悪意になるものである


第九十六段
少し昔の話である
私「今日、おもしろそうな番組やる?」
妹「三匹が転がるスペシャルやるよ」
テレビ欄を見た。
三匹が斬る!スペシャル」
人間、見間違えと思い込みは禁物である


第九十五段
サークルの合宿の時、宿にまっさきに入った。
宿の人、私に向かい曰く。
顧問の先生ですか?
当時、私は二十歳。
人間、部屋や食事など以外で宿に対して点数をつけることがあるものである。(-40点)


第九十四段
先輩のKさんが自分の子どもを連れて来た。
K来さんの同輩のS木さんが言った。
パパ(K来さん)に似てなくてよかったでちゅね
人間、失礼と思いながらおもしろいと思う瞬間があるものである。


第九十三段
先輩の結婚式でビンゴをやった。
普段あまりツイているイメージのない友人Jに、真っ先にリーチがかかった。
しかし、Jは、
結局ビンゴできなかった。
人間、本当のツキとはなにか、について考えることがあるものである。


第九十二段
先輩の結婚式に行った。
先輩が言った。
ケチな君が来てくれると思わなかった
人間、誤解されていると思う瞬間があるものである。


第九十二段
姉に本(上巻)を貸した。
次の日、下巻を貸した。
10分後。
姉「下巻貸して
私「さっき貸した」
姉「え、いつ借りた?どこで?
人間、ボケるには早いのにボケることがあるものである。


第九十一段
オヤジ狩り、学生狩り、オタク狩りが流行っている
というニュースがあった。
同輩Sどりが言った。
じゃあ、リンメイくんすごく危ないね
人間、余計なお世話だと思う瞬間があるものである。


第九十段
うちの猫は
私の顔を見ただけで逃げる。
人間、なにかものすごく寂しくなる瞬間があるものである


第八十九段
うちにはチョコとチビという猫がいる。
チビがいたずらをした。
怒った。
「コラ!チョビ!
人間、名前を複合させてしまう事があるものである。(いや、まず、ない)


第八十八段
後輩Mにょんが言った。
「グリーンピースは、チャーシューについてるのがおいしい」
シューマイの間違いらしい。
Mにょん「だって、シューマイとチャーシューって、発音が似てて、まちがいやすいでしょ
人間、見苦しい言い訳はつつしむべきである。


第八十七段
雑談をしている時、
阪神タイガースをバカにした。
その場の全員がタイガースファンだった。
人間、不用意な言動はつつしむべきである。


第八十六段
父が言った。
「会社がXファイルに出るかもしれないんだ」
凄いと思った。
「でも、大変なんだよ。現場の様子や開発者の記録なんか、こっちで作らないといけないから」
それは、プロジェクトXである。
世の中、少し違うだけでまるで異なってしまうことがあるものである。


第八十五段
先輩のFさんは、実家から旅立つ時
「おまえの部屋はそのままにしておく」
と言われ感動したらしい。
しかし、夏休みに帰省すると、
部屋は物置になっていた。
人間、感傷は風化するものである。


第八十四段
後輩たちと、夏のアルバイトをした。
後輩が言った。
「リンメイさん、無理しないでください。熱中症になったら大変ですから」
一瞬感動した。
しかし、
後輩「だって、倒れたら運ぶの重そうだから
人間、極端にがっかりすることがるものである。


第八十三段
授業の予習をして、メモをした。
当日、
字が汚すぎて読めなかった。
人間、努力が水の泡になることがるものである。


第八十二段
姉が言った。
「チビ(猫の名)の冷蔵庫、エサに入ってる?」
人間、文章の構造を入れ替えると妙な事になるものである。


第八十一段
雑談をしていた。
先輩のO部さんが言った。
「この前の台風でテレビの中継見てたら、雨が垂直にふってんの!
あたりまえである。(水平の間違い
人間、いい間違えることがあるものである。


第八十段
雑談をしている時、
私「僕はこう見えてもガラスの心なんだ」と言った。
同輩のNさんが言った。
「強化ガラス?」
人間、気に食わないが面白いと思う言葉があるものである。


第七十九段
先輩のIさんにメールをしても、なかなか返事が返ってこなかった。
同輩のKさん(かわいい女の子)に、
「Iさんって、なかなかメールの返事くれないよね」
と言った。
Kさんは言った。
え、私にはすぐくれるよ
人間、友情の崩壊のきざしを感じることがあるものである。


第七十七段
すこし昔の話である。
太めで知られるO寺さんが、得意げに話した。
「一日二食だと太るというのは間違い。だって、私は一日二食だけど太ってないから
その場の全員が「一日二食だと太るということは真実だ」と確信した。
人間、自覚がないことは恐ろしいものである。


第七十六段
「鬼太郎の目玉のオヤジの真似が得意」
「ドラえもんの真似が得意」
「中村玉緒の真似が得意」
「田中邦衛の真似が得意」
という人。
大抵似ていない。
人間、思い込みはあるものである。


第七十五段
「パチンコや本日開店記念サービス」
という看板を持った人が駅前に立っていた。
次の日も立っていた。
また次の日も立っていた。
あいかわらず
「パチンコ屋本日開店記念サービス」だった。
人間、絶対にありえないことをすることがあるものである。


第七十四段
長編小説を読んだ。
ラストが気になり、夜を徹して読んだ。
酷いラストだった。
人間、ものすごいむなしさを感じる事があるものである。


第七十三段
アルバイトで集合した。
集合時間を決めた責任者が、
遅刻してた
人間、そういうことがあるものである。


第七十二段
神社に行った。
絵馬を見た。
どこかの医者が願いを書いていた。
「一日最低でも二十五人の来院がありますように」
人間、人の願いにつっこみを入れたくなることがあるものである。


第七十一段
妹が、このページを見た。
怒った。
人間、人に見せてはいけない物があるものである。


第七十段
暑いさなか、私は家に帰ってきた。
私「おかえりなさい!」
人間、あついと挨拶もおかしくなるものである。


第六十九段
とても面白いネタがあった。
二三日後書こうとした。
忘れた
人間、思い立ったらすぐ実行すべきである。


第六十八段
「甘い物ばかりたべたら、太るからだめ」
と言いながら、
甘い物ばかり大量に買ってくるうちの母。
人間、言動の不一致は忌忌しき問題である。


第六十七段
妹に
「ある人が、ある日ある日傘を持たずに出かけ、雨宿りするような場所もない広い道を、
二時間ほど歩いたのに、頭はまったく濡れていなかった。
帽子などもかぶっていなかったのだがなぜだろう」
という問題を出した。
妹「逆立ちをして歩いたから」
人間、もう少し考えて答えを出したいものである。
(皆様、もちろん答えはわかりますよね?答え「雨が降っていなかったから」です)


第六十六段
W杯ブラジル×トルコ戦のあった日。
母に訊いた。
「どっちが勝った?」
「トルコだったよ」
ニュースを見た。
勝ったのはブラジルだった。
「なんだ、母さんの言う事は当てにならないな」
母は急に怒った。
「今日買ってきたチーズケーキもうやらん!」
人間、大人気ない行動は取りたくないものである。


第六十五段
「南欧料理食べ放題」
に行った。
「パエリアや各種ピザ食べ放題」とあった。
しかし、
ピザは一種類しかなかった。
人間、時に世の矛盾を感じるものである。


第六十四段
学校の近くの弁当屋。
うまい。
大きい。
安い。
しかし、店内をゴキブリが這っている。
人間、時に猛烈に迷うことがあるものである。(結局買う)


第六十三段
餃子専門店の見本、
餃子一個が結構大きかった。
実物が来た。
小さかった。
人間、看板をすぐ信じてはいけないものである。


第六十二段
餃子専門店に行った。
メニューにラーメンがあった。
人間、時として看板のいつわりを知ることがあるものである。


第六十一段
友人Jと自動販売機でジュースを買った。
J「お腹がすいてるからカロリー高いのがいいな」
私「これくどそうだよ」
ジュースを買った。表示を見た。
「カロリー0」
人間、こういうことがあるものである。


第六十段
電車の中で、女子高生が立ったまま眠っていた。
客車が揺れるたびに倒れそうになり、
見ていてヒヤヒヤした。
人間、周りの肝を冷やすようなことはよしてほしいものである。


第五十九段
傘を持っていった日には雨は降らない。
しかし、傘を持っていかなかった日にかぎり、
土砂降りになる。
世の中、そんなものである。


第五十八段
私が『宮崎市定全集』を読んでいた。
ある人がたずねた。
「これ、宮崎市の本?」
「いえ、みやざきいちさださんの全集です」
人間、勘違いはあるものである。


第五十七段
「チャーハンは、卵をいれてすぐご飯を入れるのがおいしいらしいよ」
と母に言った。
母「ご飯を入れてから卵を入れた方が、卵がふわふわしておいしいの」
と、取り合ってもくれなかった。
しかし、後にテレビで「チャーハンは、卵をいれてすぐご飯を入れるのがおいしい」
とやっていたのを見て、
母はすぐに実行した。
母「あ、本当おいしい」と、
調理法を切り替えた。
人間、マスコミには弱いものである。


第五十六段
電車の中で、携帯を鳴らした男がいた。
そのまま電話に出た。車内に非難の目。
「はい、ちょっと出かけるけど、お母さん体が痛いって言うからよろしく。
検査の結果?うん・・・まだよくなっていないらしい・・・」
一瞬にして同情の目に変わった。
人間、苦労人には甘い者である。


第五十五段
妹を見て、何気なく、
「そういえば、今日から相撲だね」
と言った。
妹は怒った。
人間、言うにはばからなくてはならないことがあるものである。


第五十四段
大河ドラマを見ていた。
妹が言った。
「柴田勝家って、信長に殺されるんでしょ?」
私「ちがう、秀吉に殺されるの」
次の週。
妹「柴田勝家って、信長に殺されるんでしょ?」
私「ちがう、秀吉に殺されるの!」
また次の週。
妹「柴田勝家って、信長に殺されるんでしょ?」
私「ちがう、秀吉に殺されるの!!」
人間、いちどで覚えて欲しいものである。


第五十三段
学校に噴水ができた。
硬貨が投げ入れられるようになった。
ほとんどが一円。しかし、一枚だけ五十円玉があった。
一瞬、拾おうかと思った。(もちろん拾わなかった)
人間、時に自分がいやになることがあるものである。
(ちなみに、次の日五十円玉はなくなっていた)


第五十二段
学科の事務の話である。
学部四年生に、「卒論の題目5/6提出」と言った。
しかし、「5/6は振替で休みです」と言われた。
だが、カレンダーを見ても、休日のマークはなかった。
「そんなことはない」といって学部生を帰したらしい。
実は、カレンダーは台湾製だった。
人間、ついうっかりはあるものである。


第五十ニ段
アルバイトをしていない頃、後輩にどんない「おごって」と言われても、
「お金がないから」と断った。
アルバイトを始め、お金に余裕が出てきた。
「自分で一生懸命にかせいだお金だからおごりたくない」と、
やっぱりおごらない。
人間、不思議なものである。


第五十一段
アンパンマンのマーチ。
♪愛と勇気だけが友達さ〜
カレーパンマンやしょくパンマンは友達ではないらしい。
人間、大きくなると理屈も増える物である。


第五十段
教授のギャグがどんなにつまらなくても、
院生は笑わないとならない。
人間、時に一抹の虚しさを感じる物である。


第四十九段
大学の学生生活課でアルバイトをした。
窓口にいる時は「なんでみんなつまらない間違いばかりするのだろう」
と思う。
しかし、いざ自分が学生に戻ると
つまらない間違いばかりする。
人間、常に矛盾を抱えて生きているものである。


第四十八段
友人Jは、
セルジオ越後をサッカーのチームだと思っていた。
人間、勘違いはあるものである。


第四十七段
「中高年女性はテレビに向かって文句をいう」
「中高年女性は窪塚洋介が好き」
「中高年は大関魁皇が好き」
という統計。
うちの母はすべて当てはまる。
人間、時として統計の正しさを知ることがあるものである。


第四十六段
母は、テレビの映画や二時間ドラマの途中で、必ず居眠りをする。
しかし、テレビを消すと急に起き、
「なにするの、見てるのに」
と言う。
人間、時に著しく矛盾した行為をすることがあるものである。


第四十五段
妹が「3B組年金八先生」で紹介された本を読んだ。
「人から薦められた本は読む気がしないけど、自分で選んだ本はおもしろい」
金八先生に薦められたのではないか?
人間、矛盾に気付かないこともあるものである。


第四十四段
妹に「細川ガラシャは誰の娘か?」
という問題を出した。
妹は答えた。
「細川たかし」
人間、ユーモア?は大切である。


第四十三段
夜の海辺をふたりで歩いた。
よせくる来る波の音。
人気のない浜辺。
瞬く星…舞台は完璧であった。
しかし、連れは男。
人間、時にものすごく悲しくなることがあるものである。


第四十二段
友人たちと旅行した。
駅で降りた。
予定より時間が遅く、駅員は帰り無人駅になっていた。
切符を精算するつもりだった友人Mは、
四分の一以下の料金で済んでしまった。
人間、正直者より運のいいヤツが得をすると思うことがあるものである。


第四十一段
友人たちと旅行に行った。
友人Mの荷物が多かったので持ってあげた。
コーラをこぼした。
友人Mの荷物はグショグショになった。
自分の荷物も服も被害はなかった。
人間、時として親切が仇になることもあるものである。


第四十段
何年か前のホワイトデイのことである。
バレンタインデイ(義理)のお返しに、ウケをねらって
ピンキー一粒を配った。
あの人はドケチだ
というレッテルを貼られた。
人間、ギャグをやる時は、時と場合をよく考慮すべきである。


第三十九段
駅のトイレからねずみが出てきた。
OLが見て言った。
「あ、かわいい!」
人間、感覚は時代とともに変わるものである。


第三十八段
名古屋から帰る時、祖母が見送りに着てくれた。
祖母「いいか?一番近いひかりの横浜行きくださいって言うんだよ」
私「わかってる」
みどりの窓口に並んでいる時、祖母「いいか?一番近いひかりの横浜行きくださいって言うんだよ」
私「大丈夫だって」
買う間際、祖母「いいか?一番近いひかりの横浜行きくださいって言うんだよ」
私「だから大丈夫!」
人間、孫はいくつになっても孫である


第三十七段
試験監督のバイトをやった。
受験生が熱心に図を書いていた。
見ると、ドラえもんを書いていた。
人間、諦めない方がいいと思う。


第三十六段
昔、叔父ふたり(父の弟)に、
「くじらよりも大きく、のみよりも小さい動物はなんだ?」
というなぞなぞをだした。
答えは「そんなのいるか!でイルカ」である。
下の叔父「そんなのいないぞうで、象じゃないか?
上の叔父「そんなのいないでござるで、猿じゃない?
人間、大人になってもユーモアは持ちつづけたいものである。


第三十五段
後輩が花屋により、後日のサークルの追い出し会で、
私たち四年生に贈る花を買った。
後輩が言った。
「300円の花束でいいですね」
人間、少しぐらい気を使って欲しいことがあるものである。


第三十四段
昔、妹が「相模女子大」という看板を見て、
「すもうじょしだい」
と読んだ。
人間、読み違いはあるものである。


第三十三段
コンピュータウイルスがはやったとき、
パソコンを立ち上げたら、壁紙がハローキティになっていた
「新手のウイルスにやられたか!」
しかし、父のイラズラだった
まぎらわしいときにまぎらわしいことはやめてもらいたいものである。


第三十二段
テレビを見ていた。
アナが言った。
ここが源氏物語の那須与一で有名な屋島です
人間、間違いはあるものである。


第三十一段
昔、照明の暗いレストランに食事に行った。
サラダを食べている時、父が言った。
「この皿のシーチキン、全然取れないぞ」
見ると、父がシーチキンと言ったのは皿の模様だった
人間、見間違いはあるものである。


第三十段
昔、インスタントラーメンをどんぶりで作った。
母がいった。
「その器、この前おじいちゃんが来た時、入れ歯を入れたやつよ
人間、知らない方がよいこともあるものである。


第二十九段
電車の中で、ガラの悪いアンちゃんがふたりいた。
話し声が聞えた。
ドラえもんの話をしていた。
人間、趣味が合うと親近感がわくものである。


第二十八段
祖父と祖母の話である。
ふたりのお見合いの時(数十年前)、ふたりとも緊張していたらしい。
祖父「…いま、かかっている音楽、いい曲ですね」
祖母「はい。私も大好きです」
ふたりは結婚し、後年、祖父がお見合いの時の曲をレコードにかけた。
祖父「おい、この曲覚えてるか?」
祖母「私、こんな曲聴いたこともないで
人間、思い出は風化するものである。


第二十七段
小学生の時
「きなこもパンも好きなのに、きなこパンが嫌いなのはおかしい」
と主張する人がいた。
そして、みんなこの論を正しいと思っていた。
しかし、その論でいくと、
「お刺身もケーキも好きな人が、刺身にクリームを塗ったものをまずいと言うのはおかしい
ということになる。
人間、子供のころはめちゃくちゃな論理でも受け入れるものである。


第二十六段
昔、大学はじめての合宿の時、
みんなH先輩と一緒にお風呂に入りたがり、H先輩は嫌がっていた。
「H先輩は裸を見られたくない。まさか刺青!」
その後、H先輩と一緒に風呂に入った。
わくわくした。
刺青はなかった。
ただ胸毛が濃いだけだった。
人間、期待が大きいと失望も大きいものである。


第二十五段
友人にウイルス対策ソフトの導入を勧めた。
「いや、俺には送られてこないと思う
ウイルスに感染した人は、みんなそう思っていたと思う。


第二十四段
お寺でアルバイトをした。
お札を買った人が、熱心に祈っていた。
みると、手を組んでいた祈っていた。
人間、郷に入れば郷に従いたいものである。


第二十三段
お寺でアルバイトをした。
大晦日から元日にかけて、参拝客の若者グループがカウントダウンをして大騒ぎした。
アメリカの真似をするのは悪くない。
しかし、なぜ繁華街でやらず、わざわざお寺でやるのだろう?
人間、時と場所はわきまえたいものである。


第二十二段
お寺でアルバイトをした。
すごくお正月らしかった。
忙しかった。
自分の正月はなかった。
人間、時に大きな矛盾にはまることがあるものである。


第二十一段
お寺でアルバイトをした。
お札を買った人が言った。
ほんとにご利益なんかあるの?
人間、信心がないのなら買わないほうが良いと思う。


第二十段
アルバイトで弁当がでた。
「生物(なまもの)なのでお早めにお召し上がりください」という表示があった。
友人の一人が言った。
「おい、この弁当いきものだぞ!」
人間、読み違いはあるものである。


第十九段
スーパーで氷を買った。
領収書を頼んだ。
店員が言った。
こおりって、どういう字でしたっけ
人間、簡単な字に限って忘れることがあるものである?


第十八段
昔、秋頃庭の池で川えびを飼おうとした。
店員に飼い方をきいてみた。
「このえびは暖かい地方の生き物なので、春先頃に買ったほうがいいですよ。今の季節だと、寒さでお亡くなりになってしまうので
人間、敬語は注意したいものである。


第十七段
女の子が「わたしディズニーが好きなの」と言ったら、
かわいいと言われる。
しかし、私(22)くらいの男の子が「萌え萌えアニメ大好き」と言ったら
白い目で見られる。
世の中は冷たいものである。


第十六段
妹が言った。
「敬老の日、おじちゃんに電気椅子を贈るの」
驚いて、聞きなおした。
電動のマッサージ椅子のことだった。
人間、言い間違いはあるものである。


第十五段
私は少し太っている。
白いダウンジャケットを着た。
友人が言った。
「わ、雪だるま!」
人間、何気ない一言に傷つくこともある。


第十四段
むかし、よく見ていた五人戦隊。
いま思うと、
なぜ世界制服をたくらむ怪人が幼稚園バスを襲うのだろうか。
人間、大人になると疑問がふえるものである。


第十三段
合宿で河口湖に行った時である。
休憩時間、湖畔でハーモニカを吹き、友人がすることもなく横で寝ていた。
湖畔に二人きりだった。
ずっと二人きりだった。
男二人でずっとと二人きりだった。
その後、
「あのふたりはホ○だ」という噂がたった。(もちろん違います)
人間、誤解を招くような行いは避けるべきである。


第十二段
友人の家に行った。
彼が言った。
「いや〜、まいったよ。仕送りがおくれてさ、いま所持金五百円しかないんだ」
とても「この前貸した四百円返して」とは言えなかった。
人間、鬼にはなりきれないものである。


第十一段
近所に「牛骨ラーメン」というラーメン屋あった。
狂牛病騒ぎの後、行ってみた。
とんこつラーメンになっていた。
人間、身近なところで社会問題と接するものである。


第十段
ある日後輩に言われた。
「リンメイさん。顔色の悪い女の子と歩いていましたね。なかなかやるじゃないですか」
なるほどたしかに歩いていた。
しかし、
相手は長髪だけど、男である。
人間、本当に見間違いはあるものである。


第九段
ある友人の話である。
「先月、仕送り三日前で所持金が尽きたんだよ」
三日間、どうやって過ごしたのか訊ねた。
ポテトチップス一箱
人間、やろうと思えばできないことはないものである。


第八段
合宿に行った時である。
最後の打ち上げで、ここではいえないような格好で踊った。
その時は楽しかった。
後で写真を見た。
自分が嫌になった。
人間、場のノリというのは恐ろしいものである。


第七段
新聞を読んでいた母が言った。
「大リーグのダイヤモンドバックスって、本当はロバックスっていうのね」
新聞を見た。
「ヤンキース×バックス」
人間、見間違いはあるものである。


第六段
ムーミンを可愛いという人は多い。
しかし、ムーミン顔の人を可愛いという人はいない。
人間は複雑なものである。


第五段
ある日ふと考えた。
ドイツの鉄血宰相ビスマルクが
「熱血宰相」
だったら、歴史はどうかなっていたのかと。
人間、どうしようもないことを考えるものである。


第四段
1999年の話である。
電車の中、見知らぬ女子高生の会話。
「来年2000年だよ」
「もう21世紀じゃん」
教えてやりたかった。21世紀は2001年からだと。
「21世紀ってたら、ドラえもんの時代じゃん」
「まっじ〜」
教えてやりたかった。ドラえもんの時代は22世紀だと。
人間、見ず知らずの人の会話でイライラすることもあるのだ。


第三段
一人暮らしの友人宅に泊まった時の話である。
冷凍庫を開けた。
異臭がした。
「いや〜、実家に帰ってたとき電気止められて、
肉が腐っちゃって。それを冷凍してたんだ」
押し入れを開けた。
布団がかびていた。
電子レンジを開けた。
なぜかダルマが入っていた。
人間、どんな環境でも生きていけるものである。


第二段
合宿最終日の話である。
ある先輩が、ガラス戸に気付かずぶちあった。
割れた。
砕けた。
降りかかった。

しかし、無傷だった。
人間、丈夫なのは素晴らしいことである。


第一段
姉が髪をそめた。
妹が見ていった。
ゴキブリの羽みたい」
人間、言ってはならないことがあるものである。


 

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